10月29日~11月1日 小児がん学会への参加

患者家族への支援

2023.10.13

  • 10月29日~11月1日 小児がん学会への参加
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日本小児血液・がん学会」「日本小児がん看護学会」「がんの子どもを守る会」の3団体で開催される学術集会に参加しました。
会場では千葉県内の小児がん治療施設の医療関係者や親の会の方々に大勢お会いしました。新薬の開発で副作用が少なく、部位や効果の高い患者を選んで治療ができるようになっている最前線の講演や、多くの経験者・家族にとって大きな課題である復学や妊孕性、長期フォローアップなどの問題解決に向けての実践を聴講してきました。
私たちミルフィーユスタッフは小児がん経験者やその家族である自分たちの経験だけでなく、日々更新される新しい知識や情報を小児がん経験者やご家族に伝えていく役割があります。これからも、医療関係者と連携して、より多くの情報提供ができるようにしていきます。(文責 中島)

学会に参加した小児がん経験者2名の感想をご紹介します。

『私は、初めて学会に参加しました。
今回は、小児がん経験者として、また薬学部を卒業した者として聴いているうちには様々なことを知ることができました。
まずは、小児がん経験者としては、晩期合併症や長期フォローアップについては、医学的に解明されている事もあり対症療法が見つかりつつあること。しかし、未だ患者データが不足していること。
薬学部を卒業した者としては、小児に対する医薬品開発が臨床研究、承認等の大人のそれとは同じ様に進まないこと。
今回は薬学部で学んだ知識も役に立ち、経験者だけでの立場では分からなかった事も知ることができました。また、出展団体のブースで、大変、貴重な経験をさせて頂き、自身とこれからの学習の励みとなりました。』


『学会参加は2回目となり、今年のテーマは『心と身体に優しい治療とケアをめざして』でした。
私は小児がん経験者で、2度再発を経て、小児がんの治療は26年前に終了しましたが、現在も晩期合併症や二次がんの手術などで病院のお世話になっています。そのため、『心と身体に優しい治療とケア』は、私の生涯を通じて途切れることのない重要なテーマとなっています。
3日間の学会参加を通じて、25名の演題発表を聞かせていただき、最新の研究成果や治療法、副作用の管理に関する情報を得ることができました。
学会のお話ってなんだか難しそう、聞いてわかるもの?などと思いますよね?正直、医療従事者ではないし、専門知識に疎い私にとっては理解が難しいこともあります。
しかし、発表を聞かせていただくと医療従事者が多職種のチームと協力し、小児がんに対する研究や治療のアプローチを進めてくださっていることがわかります。
学会に参加することで、自身のケアに積極的に参加しようという気持ちが強まります。
私は患者として、治療過程をより良く経験し、回復への道を進みたいし、継続的なフォローアップを受けるためにも、質問や懸念をしっかり共有しよう!というモチベーションが一層引き出されましたので、あとはこれを保っていけるように努力を続けていきたいと思っています。
すきま時間に先生や看護師さんとお話しできる機会も楽しみの一つですよ。心も軽くなり感謝の気持ちで帰ってまいりました。』