私はこの病棟で治療したCCS（小児がん経験者）です。毎年5月に病棟におじゃましてビーズ教室を開催していましたが、2020~2023年度は感染症対策により開催できずにいました。
今年はついに『大切な人にビーズの指輪をプレゼントしよう～ありがとうの気持ちを込めて～』と題して復活です。
小さいビーズをテグスで編んでいくのでとても根気がいる作業なのですが、普段から子どもたちは誰かのために頑張りたいという気持ちが強いので、みんな最後まで集中してとっても頑張りました。
出来上がった指輪は大切な人へ渡すとあって、難しい局面では歌（愛を込めた花を渡す歌です）を口ずさみ、自分の気持ちと重ね合わせて乗り切りました。
私自身、入院中に支えてもらった周りの方への感謝の気持ちは非常に重いものであり、その重さに圧倒されてしまい言葉にすることができずにいたものです。
贈られた指輪を手にした方たちは、子どもたちが普段秘めている『ありがとう』を感じ取ったことでしょう。
感謝を伝えるために集中してものづくりをしたことが、それぞれの思い出の一日になりました。（文責・中村）