6月17日 こども病院 父の日
患者家族への支援
2017.06.17
今日は父の日イベントでピザを作りました。
昼食でピザを食べるために、管理栄養士と相談し、献立を半分量にして、ピザ生地の分量を個別に調節しました。ほかにも、脂質量を抑えるためにバターを入れずに生地を作り、ピザ用チーズと低脂肪のカッテージチーズを用意してくださいました。
発酵の終わったピザ生地を、自分でのばして、野菜やソーセージ、マッシュルームなど8種類の具材から選んで載せます。 野菜嫌いの子がコーンとソーセージだけしか載せていないのを見つけて、「赤いトマトや緑のピーマンがあったほうがきれいだよ。黄色のパプリカは甘いんだよ」とお母さんとボランティアが話しかけます。そう言っても野菜を載せないと、「野菜は病気に負けない元気な体にしてくれるのよ。早く病気を治すために頑張って少しでいいから食べよう」と、ボランティアが後押しすると迷いながらも野菜を載せました。 作る楽しみだけでなく、身体のために、脂質の少ない材料を選んだり、栄養を考えて、苦手な野菜も頑張って食べることを学ぶ機会にもしたいと思っています。
今日は、子どもたち・家族と医師・看護スタッフも一緒にテーブルを囲み、普段会う機会が少ないお父さんたちのために、まずは全員が自己紹介をしてから乾杯しました。子どもたちが、感謝の気持ちや絵を描いたマグカップをプレゼントすると、思いがけないプレゼントにお父さんはとてもうれしそうでした。
今回のピザはカロリー計算から生地の発酵、材料の下ごしらえ、焼いて片づけまで、朝早くから栄養科スタッフが準備してくださいました。安心しておいしく食べられるのは、縁の下の力持ちである栄養科スタッフの支援があってこそです!感謝の気持ちを伝えるために、会が終わってから、子どもたちとお手紙を書いてお礼に行きました。 いつもほんとうにありがとうございます!
父の日は、お父さんに感謝の気持ちをあらわす日です。 最近は幼稚園や学校ではひとり親家庭に配慮して、両親の絵や作文をかいたり、父の日・母の日のイベントは控える傾向にあるようですが、病棟では、家庭の事情を子どもたちが受け止められるように説明してから行っています。 病気の経験も含めて、将来の社会生活の中で、子どもたちが否定的な気持ちにならず、強い心で乗り越えていけるために働きかけをする機会と考えています。 (文責 中島)