8月18日 千葉県こども病院 夏祭り
患者家族への支援
2018.08.18
夏休み企画第3弾は、メインイベントの夏祭りです。
朝から、子どもたちや家族、病棟スタッフみんなが準備で大忙しです!
お母さんたちが企画した「射的」は、割りばしで銃を作るのが得意な男の子にたくさん銃を作ってもらい、景品の買い出しから的の準備まですべてお母さんたちでしてくださいました。一緒に準備していくうちにお母さんたちが少しずつ仲良くなっていくのが感じられ、とてもうれしい気持ちになりました。ありがとうございました。
この病棟でのつながりが、これから続く治療後の支えになっていくのだと思います。
そして、何と言っても、今年の一番の感動は花火大会でした!
病棟の配慮で、ほとんどの子ども・家族が花火に参加することができました。お母さんが赤ちゃんを抱っこして、お父さんが花火を持って赤ちゃんに見せる様子や普段は一緒に過ごすことができないきょうだいと一緒に花火をしてはしゃぐ子どもたちはとても幸せそうでした。
しめくくりは病棟看護師による仕掛け花火です。
置き型花火や打ち上げ花火を5か所ほどに並べ、順番に色とりどりの花火が噴水のように吹き出し、ナイアガラの滝は横一列に並べた火花が流れ落ち、本当に、本当に綺麗な花火でした!
仕掛け花火で看護師が番号を叫んでから点火していく時に、怖いのかキャーと声が聞こえてきます。花火の段取りを考えて何度も練習し、怖いけれど一生懸命に火を付けている姿は見ている側にもよくわかり、そんな姿を見た家族が、「こんなにまで頑張ってくれる病院はないよ。」と話していました。
家族にも気持ちが伝わっているのです!
花火はきれいで素晴らしかったです。もっと素晴らしかったのは子どもたちや家族に見せるために忙しい中を縫って準備してくださった病棟スタッフと、それを子どもや家族が感じられたことです。病棟スタッフと家族が子どもたちのために心を通いあわせることのできた素晴らしい夏祭りでした。
今年も小児がん経験者で社会人として働いており、ミルフィーユスタッフとしても活動している二人が夏まつりのお手伝いにきてくれました。
夏祭りの感想を自分の経験も踏まえて書いてくださったので掲載します。(文責 中島)
今年も夏まつりの日がやってきました。
食べ物メニューは定番の、焼きそば、たこ焼き、わたあめ、かき氷で、ゲームは水ふうせん釣り、スーパーボールすくい、射的、すいか割りです。頼もしい助っ人である栄養科さんが、子どもたち一人分のカロリーを考えて分量を決め、調理器具の洗浄や食材の準備をしてくださいました。
そして、昨年に引き続き、今年もレモネードスタンドを開設しました。
レモネードスタンドとは、レモネードを売り、その売り上げを小児がん研究に使ってもらおうと、白血病だったアメリカのある女の子が始めた活動です。日本でも、小児がん撲滅を目指した臨床試験研究グループ(JCCG)への応援活動として全国各地で広く行われており、千葉県こども病院の血液腫瘍科の病棟でも夏祭りの会場の一部にスタンドを設置しました。オリジナルのお揃いのTシャツを着て、子どもたちやご家族に協力していただき、楽しく行いました。
お父さんたちは、いつも通り、焼きそば作りやたこ焼き作りで大奮闘!また、あるお父さんは、すいか割りで子ども達が割れなかったすいかを真っ二つに…父としての力強さも魅せてくれました。
夜は恒例の花火です。いつもは廊下で待っているきょうだいも一緒に家族全員で花火をしました。思い思いに手持ち花火を楽しんだ後は、病棟スタッフの入念な準備による打ち上げ花火が!少し秋の気配を感じて高くなった夜空に打ち上げられた色とりどりの花火を見上げながら、時間を忘れて楽しむことができたのではないかと思います。
夏祭りのお手伝いをさせていただくようになり3年が経ちましたが、入院生活という慣れない環境のなかでも笑顔を忘れない子ども達の姿勢に勇気をもらっています。闘病生活は光の見えないトンネルを手探りで歩くような厳しい一面もあります。でも、子ども達が今の姿勢を忘れず、一日一日を積み重ねていけば、きっと闘病生活さえも糧にして成長できるのではないかと思っています。
また、毎年忙しい業務の中、準備をしてくださる病棟スタッフ・栄養科の皆さんのプロとしての姿に頭が下がります。私自身、入院中、真摯に仕事に取り組む病棟スタッフを見て、「自分も必ず社会に出て活躍できる人になりたい」という思いを強くしたことを、改めて思い出しました。子ども達にとっても、きっとスタッフの皆さんとの思い出は宝物になっていくと思います。
来年も子ども達の笑顔がはじける夏祭りになりますように…。(文責 丸橋)