2016年11月6日 第6回公開講座を開催
患者家族への支援
2016.11.06
今回のテーマは、「治療が始まった時から体を動かすことが大事」でした。
そこで、まず千葉県こども病院の沖本由理先生に「動かないと子どもだって『ロコモ』になっちゃうよ! 」 と題して、なぜ体を動かすことが大事か、だるいから、辛いからといってベッドに臥せったままだと、どのように悪い循環が始まるかをお話しいただきました。
そしてその後は、小児がん経験者で現在は立派に自立され、ご家庭も持ち、活躍されておられる小畑和馬さんに、経験談をお聞かせいただきました。小畑さんは治療の合併症で、片肺がありません。医師からは運動などできないと言われていたそうですが、もともと負けず嫌いで頑張り屋のようで、自分でどうしたら体を動かすことができるか考え、治療中から、体を動かす努力を続けていたそうです。
題して
「体×心-病 ~これがとても重要です~」
体が強くなってくると精神力もついてきて、それが両方揃うと、病を負かしてしまうというお話でしたが、驚いたことに、片方の肺を切除していたために、呼吸がとても苦しく、車いすでの移動しかできないと言われていた小畑さん、治療中から必死に頑張り続けた功があって、何と34歳の現在、残すことができたもう一方の肺が、心臓・肝臓の位置を動かしてしまったほど、大きく成長し、10キロマラソンにも出場しました。努力を続けたこと、それが実ってマラソンまでできるようになり、そのことが精神的にも自分を強くしてくれたと言っておられます。とても勇気づけられるお話でした。
最後は乳がんの克服者で、小幡京子さんに、お話と運動指導をお願いしました。
「運動しながら明るい将来つくり」
小幡さんは、がんと闘った経験から、やはり自分の体を守るには適度な運動が大切と、現在ピラティスの指導者として活躍されておられます。会場を小さな教室に仕立てて、ポールを使用した運動を指導してくださいました。来場された皆さん、全員が真剣な表情で指導を受け、終わった時は皆さん、満足気な表情をされておられました。
公開講座は、ミルフィーユの活動の3本柱の一つ、社会啓発を目的とした活動です。成人がんとはいろいろ異なる点があることを、社会的にもっと理解してほしいという願いからです。毎年、秋に開きます。ホームページでお知らせいたしますので、皆様、ぜひお出で下さい。