千葉県こども病院 4東病棟 ひとことおみくじ
2018.03.07
4東病棟で素敵なおみくじを見つけたので紹介します。
ナースステーションの入口にある棚に「第二だん お昼ごはんでなやんでいる人へ ひとことアドバイスおみくじ」が置いてあります。
以前は、紙コップの中身はメモ紙に食堂のメニューだけが書いてあったのですが、今回はバージョンアップし、ひとことアドバイスがついたメニューになっているではありませんか!このおみくじはみんなが通るところにあるので、あるお母さんはこのおみくじを引いて参考にすることもあるのだと話していました。
おみくじの中身を紹介すると、「ストレスはっさん 食どうのラーメン!」「ゲキレア!食どうのチキンなんばん定食!肉とタルタルがあう~!」「のんびり気分で食どうのそば!」「食堂のトンカツ! ゲキウマかも!」など、オリジナルのコメント付きでメニューが書いてあります。思わず「これ食べようか」と思ってしまうコメントですよね!
これを作ったのは、絵を描いたり、工作や折り紙など手先を使うことが大好きな小学5年生の男の子です。この子は治療の副作用で膵炎になってしまい、長い間脂質制限の食事を摂っています。自分は食べられないけれど、お母さんが食堂で食べたメニューの感想を聞いて書いているのだそうです。
入院中膵炎になってしまい脂質制限食を食べている子は多く、子どもにとって大好きなメニューが食べられなくなって長い期間我慢を強いられることになります。生ものだけでなく脂質制限でさらに食べられるメニューが限られてくると、子どもたちは頭や目で食べようとするのか、食べ物の写真やグルメ番組をとても喜んで見ます。 私たち大人が考えると、食べられないのだからかえって辛くないの?と思うのですが、子どもたちはとても楽しそうに眺めています。このおみくじも、食べているメニューを想像しながら書いたのでしょうか?
そこから発展して、「じゃあ食べられるメニューを作ればいいじゃない」と考えた子の「低脂肪レシピ」もホームページでも紹介していますのでご覧ください。
体を守るためにほかの形で発散させたり、好きなものを食べられる工夫をする子どもたちのエネルギーはすごいと思います。(文責 中島)